病院によっては病棟を直接担当しない放射線科もあるのですが、当科は病棟を有し入院での加療や検査を行っています。入院目的は主に放射線治療や各種画像診断・画像下治療です。
放射線治療は、主にがんが治癒することや、がんによる諸症状を軽くすることを目的に行います。治癒目的の治療の一つに、耳鼻咽喉科と一緒に行う頭頚部(鼻、のど、口、首のあたり)のがん治療が挙げられます。放射線の照射方法は新規導入の機器によりさらに副作用の軽減が期待できるようになりました。
また抗がん剤の投与方法に関して、疾患によっては超選択的動注化学療法(抗がん剤をがんのすぐ近くに注入する方法)も行うことができ、少ない副作用で高い治療効果を得られる方法もあります。様々な治療法に対応できますので、のどを手術で取らずに治療できることは少なくありません。その他にも色々ながんを治療しています。
症状を軽くするための治療は、骨転移による痛みをはじめ、がんによる諸症状が対象で、放射線治療だけでなく薬も調整し、早く症状が改善するように努めています。
尚、放射線治療は病状や治療内容により外来通院が可能なことがありますので、入院は必要な場合にして頂いています。
各種画像診断・画像下治療は、IVR(画像下治療;各種検査や血管に細い管をいれて検査しながら治療を行うこと)を行っています。例えば、検査ではホルモン産生異常の部位を特定する血液サンプリング検査が挙げられます。治療では子宮筋腫や肝臓がんなどに対する塞栓療法、血管腫や特殊な嚢胞に対する硬化療法、圧迫骨折に対する骨セメント注入術などを行っています。
これらは当科に特色のある治療、診断法であり、患者さんへ最小限の負担で最大限の結果をもたらすことを目標にしたものです。
当病棟は治療や検査中に患者さんにやさしいケアができることを心がけており、より良い病棟を目指して医師、看護師、事務職員をはじめ、全スタッフでつねに努力しております。