2024年4月1日より久留米大学医学部放射線医学講座の主任教授を拝命いたしました.ホームページにお越し下さり,誠にありがとうございます.当講座を代表しましてご挨拶申し上げます.
私は1996年に大分医科大学(現大分大学)を卒業し,大分大学医学部附属病院や関連病院で画像診断,画像化治療(IVR: Interventional Radiology)に従事しつつ研鑽を積んできました.その間に脳血管内治療関連施設への国内留学,オーストラリアRoyal Perth病院やスペインLa Fe大学病院での留学を経て,2017年より久留米大学医学部放射線医学講座にて勤務しております.久留米大学では全身の画像診断,脳血管病変や体幹部病変のIVR,血管奇形の診療と研究に携わっています.これまでの臨床や研究,教育における経験を活かし,地域医療や病院,大学に貢献できるよう,尽力していきたいと考えています.
放射線医学領域は全身の疾患を対象とし,画像診断装置や血管造影IVR装置,高精度の放射線治療装置を用いて幅広い診療と研究を行う分野です.久留米大学放射線医学講座では単純X線装置や超音波診断装置,CT,MRI,PET-CT,SPECT-CTといった先端の画像診断機器を用いて高度かつ正確な診断を提供し,またIVR分野では高精細の血管造影装置,IVR-CT装置を用いて低侵襲で迅速かつ効果的な治療を行っています.放射線治療では最新の放射線治療装置を活用して高精度かつ低侵襲の治療を行っています.さらにこれらの部門を担う専門家を育成し,筑後地区を中心とした地域の中核病院として学生教育から研修医,専攻医研修,大学院教育に取り組み,放射線診断専門医,放射線治療専門医,IVR学会専門医やその他の各領域の専門医の育成,優れた研究者の輩出を行っています.
放射線科医は,全身の画像診断,IVRあるいは全身の放射線治療の知識・経験を有するgeneral radiologistとしてバランスの良い医師である必要があるとともに,個人のスキルや経験,個性を活かして,ある専門領域を突き詰めるspecialistでもあるべきと考えています.そのために,各専門領域でのローテートを通じて若手医師が幅広く学ぶことができる研修システムと指導体制を構築しています.さらに各領域の専門家が高度の診療とオリジナリティのある研究を行い,国内・国外の学会での発表と論文報告を行うとともに,高い診療力,研究力を有する人材育成を行っています.また上級医から若手医師までが自由に意見を交わし,情報や経験を共有し共に成長できる様な雰囲気作りを目指しています.
久留米市は豚骨ラーメン,餃子,焼き鳥等の“安い・旨い”グルメが豊富な街で,福岡市や熊本市,その他の隣県へのアクセスにも便利で住みやすいところです.放射線医学を学びつつ,生活を楽しみ,九州各地での学会や研究会,講演会に参加するといった充実した研修生活を送れることと思います.多くの皆様が我々の教室のドアをたたいてくれる日を心待ちにしております.共に学び,共に成長していきましょう.