久留米大学医学部 放射線医学教室

呼吸器病センター

TEL: 0942-31-7629 第8診察室(放射線科)

久留米大学呼吸器病センターは2016年度の統計では,年間に約19,600人の受診があります。疾患内訳は例年ほぼ同様で、約半数が肺癌、次いでCOPD・喘息、間質性肺炎が続きます。

2012年(平成24年)1月より肺がんセンターを呼吸器病センターに開設し、肺がんの最新の診断を行い,外来化学療法にも力を入れてきました。肺がんセンター設立当時の肺がん患者数は九州で3位(全国で30位)でしたが,設立から5年が経過し,外来化学療法患者数と外来稼働額は引き続き増加傾向を示していました。

厚生労働省の診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(平成29年2月9日開催)で報告された,平成27年度DPC導入の影響評価に関する調査「退院患者調査」の結果をもとにした最新の病院別診療実績によると,久留米大学病院は,肺がんの診療実績(2015年度診療実績・合計件数 951人)が九州で第一位(全国では28位)となりました。これも偏に,日々の多忙な診療業務の中,当院に患者さんをご紹介いただきました,各関連病院の先生方並びに開業の先生方のご協力とご支援によるものと,心より感謝を申し上げます。

その中での放射線科の業務は,呼吸器内科や外科の先生方と連携をとって胸部領域に疾患をもつ患者さんの診療と検査,Interventional Radiology(介入医療),検診異常者の二次精査,セカンドオピニオン対応などで,その他,読影業務(外来CXR、外来設置CT:年間約1,300件のチェック),呼吸器カンファランスの司会なども行っています。当科で扱う検査は主にCT透視ガイド下肺・縦隔腫瘍生検、胸腔鏡下外科手術(VATS)のための肺内マーカー留置術,CT透視ガイド下経気管支鏡生検,気管支内視鏡などです。

気管支鏡に関しては気管支鏡専門医・指導医として大学病院の気管支鏡専門医認定施設認定責任者をしており,専門医の呼吸器内科・外科医と一緒に検査、生検、内視鏡的治療などを行っています。気管支鏡による精査診断症例はほぼ横ばいですが、年間600例を超える症例数となっています。肺野の結節影の生検には,CTから得られた3Dデータ解析によるNavigation systemを用い,どの気道が結節に関与しているかを自動誘導できるようになり,さらに経気管支内視鏡超音波像の併用によって,生検正診率が向上しています。また,肺癌のN stageの正診率向上のためにFDGPETによる診断に加え,EBUS-TNBA(内視鏡的超音波下縦隔リンパ節針生検)も積極的に行っております。

CTガイド下肺生検では施行時に細胞検査士に同席してもらい,迅速細胞診(onsite cytology)を行い,より安全に,より的確に診断できるように努めています。また,生検前に画像による評価を行っており,CT透視ガイド下経気管支鏡的腫瘍生検を呼吸器内科の先生と行い,陽性的中率を改善しています。

最近の診断技術の進歩、特にCT装置の普及・発展によって肺癌に代表される悪性疾患がより早期に発見できるようになり、胸部画像診断は非常に重要なものとなっています。胸部疾患には、肺癌、縦隔腫瘍などの腫瘍性疾患、呼吸器感染症、びまん性肺疾患など数多く存在しますが、それらを明確に診断するには画像に精通し、かつ疾患に対する豊富な知識が要求されます。我々はこれらの病気を的確に診断し、そして患者さんにとって最も適切な治療を選択していくため、呼吸器病センターの内科、外科、放射線科のスタッフが集い、毎週水曜17:00から呼吸器センター合同カンファランスを行い綿密な検討を行っています。センターで苦慮した症例のみならず、他科からの紹介もあって、呼吸器・縦隔疾患の診断、治療を含め、マネージメントを考えていく上で非常に重要な会です。
また、年3~4回,びまん性肺疾患の臨床-画像-病理診断検討会も行っています。

皆様のお役に立てますように,放射線科は呼吸器内科・外科と密接な関係を保ち,全員で頑張っておりますのでどうかよろしくお願いいたします。

 
午前 - 藤本 公則
(教授)
藤本 公則
(教授)
藤本 公則
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  第8診察室
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午前 藤本 公則(教授)
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午前 藤本 公則(教授)
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午前 藤本 公則(教授)
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久留米大学医学部放射線医学教室
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